パリ五輪メダルのデザインはパリの5大ジュエリーブランドのひとつである「ショーメ」が手掛け、エッフェル塔の鉄片が使われているなど、今までにないメダルを製作したことで話題となっていますが、どんなメダルとなっているのか画像つきでご紹介しています。
パリ五輪メダルのデザインや素材の他にも、歴代メダルについてもご紹介していますのでぜひご覧ください。
パリ五輪メダルのデザインや素材は?
パリ五輪メダルは、高級老舗ブランドの「ショーメ(CHAUMET)」がデザインし、エッフェル塔の鉄が使われているというこだわりがつまったメダルです。
#パリ2024 オリンピック・パラリンピックのメダルがついに発表されました!
メダルの真ん中にはな、なんと… エッフェル塔の欠片が埋め込まれています!✨勝利を目指す選手たちを鼓舞し魅了する、夢のようなデザインに仕上がりました❤️@Paris2024 @LaTourEiffel pic.twitter.com/xGHbBi1PR1
— フランス大使館 (@ambafrancejp_jp) February 9, 2024
パリ五輪メダルのデザイン
デザインを手がけたブランド:ショーメ(CHAUMET)
パリ2024オリンピック・パラリンピック組織委員会と共同でデザインを手がけたのは、老舗ジュエリーブランドの「ショーメ(CHAUMET)」です。
2020年には創業240年を迎え、歴史を辿ればヨーロッパ皇族や王室のティアラを作られていたり、あのナポレオンが結婚指輪を作らせたことでも知られています。
そんな歴史的なブランドがメダルを手がけたとあって、ジュエリーのような輝きさえ感じることができるデザインに目を惹かれます。
メダルデザイン(表面)
メダルの表面は、フランス本土の形を表す「六角形」の盾を鉄で製作し、宝石のようにツメで留めて中央にあしらっています。
その周りをファセットカットで描いた光線(このメダルではキザキザのデザインのこと)で囲い「フランスの威信」や「選手の輝き」を表現するとともに、パリの別名として知られる「光の都」も表現しています。
メダルデザイン(裏面)
パリオリンピックのメダルは、アクロポリスとエッフェル塔を背景に勝利の女神のニケが描かれています。
一方、パラリンピックのメダルには、エッフェル塔を下から見上げた様子を描き、フランスの点字発明者であるルイ・ブライユにちなんで世界共通の点字で「パリ 2024」と刻まれています。
LVMH and @Paris2024 are proud to unveil the medals for the Olympic and Paralympic Games Paris 2024, designed by Maison @Chaumet. Conceived by the Chaumet design studio, these medals express the shared vocation of LVMH and the renowned Paris jeweler: The Art of Crafting Dreams.… pic.twitter.com/k6uK8CyNrc
— LVMH (@LVMH) February 9, 2024
【オリンピックのメダル】
パリ五輪のメダルデザインが良すぎる。
ジュエリーブランドのショーメがデザインしたとのことで納得。
過去のメダルもそれぞれ面白く、開催国のイデオロギーを感じるものから、ニュートラルなものまで、意外と幅広い。… pic.twitter.com/SC8FUNFi9b
— @コロンビア大学MBA (@mmm_design_) February 9, 2024
触った時の感触もしっかり感じられそうですし点字も採用されていて、デザイン性の高さと機能性に驚きます。
パリ五輪メダルの素材
今回のパリ五輪のメダルには、エッフェル塔の改修工事中に収集した鉄が使用されています。
フランスの国土を表しているという六角形のプレート部分(盾をあしらったメダル中央部分)にエッフェル塔の鉄が使われているそうで、フランスならではのこだわりが感じられますね。
1887~1889年にかけて建設されたエッフェル塔の鉄が時を越えて、再びパリオリンピックのメダルという輝かしい存在になっています。
パリ五輪メダルの重さやサイズ
重さやサイズは次の通りです。
直径 | 85mm |
厚さ | 9.2mm |
金メダルの重さ | 529g |
銀メダルの重さ | 525g |
銅メダルの重さ | 455g |
各メダルの重さのうち、エッフェル塔の鉄が18gを占めています。
まさにフランスを象徴する素材を使っており、メダル受賞者はエッフェル塔の鉄を首から下げ自国に持ち帰ることができるのです。
誰もが知る歴史的建造物の鉄って重みがありますよね。
パリオリンピックのトニー・エスタンゲ会長は、「ショーメのおかげで、2024年パリ大会のメダルは正真正銘のオブジェとなり、パリの輝きと、オリンピックとパラリンピックの表彰台に上るすべての人々の栄冠を結びつける宝石となった」と述べた。
YAHOO!JAPANニュース2024年2月9日(金)14:40配信より引用
この宝石を手にするのは5,084人の受賞者にのぼる予定と発表されています。
日本の代表選手がいくつ手にするかも楽しみですね!
歴代オリンピックメダル一覧!
歴代オリンピックのメダルの画像と素材を見ていきましょう!
それぞれの大会で個性あるデザインで素材や大きさも微妙に違っています。
メダルは、少なくとも直径60ミリ、厚さ3ミリでなければならない。1位および2位のメダルは銀製で、少なくとも純度1000分の925であるものでなければならない。また、1位のメダルは少なくとも6グラムの純金で金張り(またはメッキ)がほどこされていなければならない。
TEAM JAPAN公式HPより引用
メダルの裏面が開催都市によるオリジナルデザインとなったのは、72年ミュンヘン五輪以降のことです。
それ以降は各国が趣向を凝らし、国独自の象徴的なデザインを取り入れています。
それでは歴代のメダルを見ていきましょう。
朝日新聞デジタル(2019年7月24日15時22分)より引用
「東京2020みんなのメダルプロジェクト」によって回収された家電製品や携帯電話などのリサイクル金属でメダルを製作されています。
集まった金銀銅はなんと、金30.3kg、銀4,100kg、銅2,700kgという膨大な量!
金メダル | 銀メダル | 銅メダル | |
材質 | 純銀に6g以上の金メッキ | 純銀 | 丹銅(銅95%・亜鉛5%) |
重さ | 約556g | 約550g | 約450g |
寸法 | 直径 85mm | ||
厚さ | 最小部分 7.7mm ・ 最大部分 12.1mm | ||
デザイン | 裏面:アスリートと彼らを応援する人々のエネルギーを象徴する光のパターンを表現 |
海外「とても美しいメダルだ!」リオ五輪のメダルのデザインが発表。重さは史上最も重い500グラムに【海外の反応】 https://t.co/5CVMjXuSKh pic.twitter.com/pMZrviQk58
— free transporter (@sekirei023) June 15, 2016
銀・銅メダルにはリサイクル素材が30%使われており、リボンも50%リサイクルPETでつくられています。
また、金メダルは水銀を含んでいないという特徴があります。
金メダルはオリンピック史上最も純度が高く、抽出から精製までのサステイナビリティ基準と厳しい環境・作業基準を満たして作られています。
銀メダルは、鏡、廃棄ハンダ、X線プレートから抽出した純度92.5%のリサイクル銀を使用しています。
銅メダルは、鋳造施設の廃棄物を40%利用し、素材を溶かして不純物を取り除いた上でメダル材料を抽出し作られています。
金メダル | 銀メダル | 銅メダル | |
材質 | 銀99% | ||
重さ | 500g | ||
寸法 | 85mm | ||
厚さ | 6~11mm | ||
デザイン | 裏面:リオデジャネイロ2016オリンピックのロゴを囲むように、古代ギリシャで勝利のシンボルとされた月桂樹の冠を描いている |
デザインにバランスをもたらす正方形はメダルの形状とは対照的で、中心部を強調し、地図のフォーカス部分のように際立たせています。
金メダル | 銀メダル | 銅メダル | |
材質 | 金:1.34%・銀:92.5%・銅6.16% | 銀92.5%・銅 | 銅97%・亜鉛2.5%・すず0.5% |
重さ | 375~400g | ||
寸法 | 直径 85mm | ||
厚さ | 7mm | ||
デザイン | 裏面:ロンドンのテムズ川を表すリボン・中心から放射線上に広がる格子柄が描かれている。これは、広範囲まで包み込む印象を与え、オリンピックアスリートの偉業と努力を称えている。 |
昨日発表された @Beijing2022 メダルデザイン✨
北京2008のオリンピックメダルで使用された翡翠をモチーフにしたもので、北京が夏季と冬季の両方の大会を開催する初の「デュアルオリンピックシティ」であることの意義を反映しています🤩#Beijing2022 #DualOlympicCity #オリンピック pic.twitter.com/YAA3knxwjp
— オリンピック (@gorin) October 27, 2021
北京オリンピックのメダルには、史上初めて翡翠(ひすい)が使われました。
竜紋入りの中国古代の翡翠玉「璧」から着想を得たデザインを採用し、中国の伝統的な倫理と名誉の価値を体現している中国らしいデザインです。
金メダル | 銀メダル | 銅メダル | |
材質 | 金、銀、翡翠 | 銀、翡翠 | 青銅・翡翠 |
重さ | |||
寸法 | 直径 70mm | ||
デザイン | 裏面:翡翠が埋め込まれ、金属の中心部には大会エンブレムが刻まれてる |
2004年アテネオリンピックで日本がメダルを獲得した数はいくつ? #クイズ https://t.co/oLHq4iR8ih pic.twitter.com/im3KmBp0bw
— 【公式】グルテンフリー情報館 (@quiz_king1) December 9, 2015
最大の特徴は両面に描かれたギリシャを象徴するイラストです。
メダル表面のデザインについて、1928年アムステルダム五輪から2000年シドニー五輪までは、腰を掛けた女神ニケが片手にシュロの枝、もう片方の手に月桂冠を持っているデザインでした。
しかし、2004年アテネ五輪以降は、古代オリンピックとその復活を象徴する像がデザインの中心となっており、スタジアムに降り立っている状態が描かれています。
金メダル | 銀メダル | 銅メダル | |
材質 | 金・銀 | 銀 | 青銅 |
重さ | |||
寸法 | 直径 60mm | ||
デザイン | 裏面:永遠の炎、ピンダロスのオリンピック祝勝歌の冒頭部分、2004アテネオリンピックのエンブレムの3つが描かれている |
表面には、伝統的な勝利の女神が左手にシュロの葉、右手に勝者の冠を持っているデザインに加えて「XXVII OLYMPIAD SYDNEY 2000」(第27回オリンピック シドニー2000)の銘が刻まれています。
そして裏面はシドニー・オペラハウス、オリンピックトーチ、オリンピックマークが刻まれています。
金メダル | 銀メダル | 銅メダル | |
材質 | 金6g・銀 | 銀 | 青銅・銀 |
重さ | |||
寸法 | 直径 68mm | ||
デザイン | 裏面:シドニー・オペラハウス、オリンピックトーチ、オリンピックマークが描かれている |
過去のメダルそれぞれのデザインに込められた歴史や想いが溢れていますね。
まとめ
パリ五輪メダルのデザインや素材や歴代オリンピックメダルをご紹介しました。
オリンピックメダルには、これまでの長い歴史と込められた想いが詰まっています。
パリ五輪メダルも例外ではなく、エッフェル塔の鉄が使われ、歴史的ブランドがデザインを手がけています。
そんなオリンピックメダルにも注目してみるとより深くオリンピックを楽しめるかもしれません^^