パリオリンピックのピクトグラムが「わかりにくい!」、「今までと違う!」そんな声が多く聞こえます。
この記事を読むことで、パリオリンピックのピクトグラムがわかりにくい理由や、過去のオリンピックとパリオリンピックのピクトグラムの違いがわかります。
パリオリンピックのピクトグラムの特徴や、東京2020オリンピックと比較して違いをご紹介します。
パリ五輪ピクトグラムの特徴とデザインについて詳しく解説
パリ五輪と東京オリンピックのピクトグラムの違いを比較
海外や日本での評判と反応を紹介
パリオリンピックピクトグラムはわかりにくい?
パリ五輪のピクトグラムがわかりにくいと言われる所以はどこにあるのでしょうか。
The @Paris2024 pictograms look incredible! 🔥
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— The Olympic Games (@Olympics) February 8, 2023
パリオリンピックのピクトグラムの特徴は?
パリオリンピックのピクトグラムは、従来のシンプルなアイコンとは異なり、フランスの伝統的なデザイン要素を取り入れています。
これにより、視覚的には美しいデザインとなっていますが、その一方で、一部の人々にはわかりにくいと感じられることがあります。
具体的には、以下の特徴があります。
芸術的なデザイン | パリの石畳をイメージした伝統的な「紋章」スタイル フランスの芸術を反映したデザインが多く取り入れられている |
複雑なデザイン | 競技の動きを細かく表現したり、背景にフランスの風景を取り入れるなど、視覚的に楽しめる要素が多い一方で、細部まで精巧にデザインされているため、一目で種目を判別するのが難しい場合がある |
左右対称 | 上下・左右などシンメトリーであり、対称軸を使用したデザイン |
用具で表現 | ボールやボードなど用具を用いて各競技を表現 人を用いたピクトグラムがほぼない |
ピクトグラムは視覚的に美しいだけでなく、フランスらしさを存分に表現したものとなっています。
一方で、細やかな洗練されたデザインがわかりにくさを引き起こす原因ともなっているようです。
これらの特徴により、パリオリンピックのピクトグラムは過去のオリンピックのもの違うという印象があり、その分わかりにくさも伴っているようです。
オリンピック競技となった4種目のピクトグラム
パリオリンピックでは、新たに4つの競技が初めてオリンピック種目として選ばれました。
それぞれの競技のピクトグラムは次の通りです。
スケートボード | |
スポーツクライミング | |
サーフィン | |
ブレイキン |
いずれも人物ではなく、その競技で使用する特徴的な「モノ」で表現していますね!
パリオリンピックと東京オリンピックのピクトグラム比較
パリオリンピックと東京2020オリンピックのピクトグラムを比較して違いや特徴を探してみます。
どんな違いがある?
パリオリンピックと東京オリンピックのピクトグラムにはいくつかの違いが見られます。
ここでは、デザインの観点からその違いを詳しく見ていきましょう。
東京2020オリンピックスポーツピクトグラムを発表✨
本日発表された「東京2020オリンピックスポーツピクトグラム」。各競技が一目でわかるデザインで、2020年、皆さんをご案内します✨#500DaysToGo #Tokyo2020 #オリンピック pic.twitter.com/D2JbiDbnVI
— Tokyo 2020 (@Tokyo2020jp) March 12, 2019
パリ2024オリンピック ピクトグラム
The @Paris2024 pictograms look incredible! 🔥
Which one is your favourite? 👀 pic.twitter.com/RmmCGJQQo4
— The Olympic Games (@Olympics) February 8, 2023
東京オリンピック | パリオリンピック |
シンプルで直感的なデザイン ・日本の伝統的な美学を取り入れつつ、誰でも一目で競技内容がわかるように設計 ・線や形が簡潔で、視覚的にわかりやすい | 芸術的で複雑なデザイン ・フランスの文化や芸術を表現している ・伝統的な紋章スタイル ・視覚的に美しい反面、ひと目で何の競技か理解するのが難しい |
線が太く、シンプルな形 ・各競技の動作を象徴するアイコンを使用し、直感的に理解しやすい | 細かい描写でデザイン的 ・フランスの伝統的なエンブレムや象徴が組み込まれ、視覚的に複雑な表現が特徴 |
東京オリンピックはわかりやすさ重視、パリオリンピックはデザイン性重視という印象です。
これらの違いから、それぞれの文化とデザインへのアプローチが異なり、視覚的な特徴に大きな違いが生まれています。
東京オリンピックはシンプルで直感的なデザインを重視し、パリオリンピックは芸術的で複雑なデザインに重きを置いています。
歴代のオリンピックピクトグラム
オリンピックのピクトグラムは時代ごとに変化しており、各大会の特徴を反映しています。
ここでは、歴代のオリンピックピクトグラムをいくつかご紹介します。
初めてピクトグラムが導入された1964東京オリンピックから、2020東京オリンピック @Tokyo2020jp までの夏季オリンピックスポーツピクトグラムの移り変わり👀#500DaysToGo #Olympics #Tokyo2020 #あと500日 pic.twitter.com/So9M49Sdsi
— オリンピック (@gorin) March 12, 2019
国際的な大会で初めてピクトグラムが導入された大会です。
シンプルで直感的なデザインが特徴で、多くの人に理解しやすいアイコンが使用されました。
カラフルな色彩と、競技の道具に焦点を当てたデザインが特徴的です。
メキシコオリンピックのピクトグラムがカラフルでいい感じ。 pic.twitter.com/e0l8rdxjWA
— オレンジ (@mma_the_orange) August 23, 2016
今までにない曲線は芸術的なピクトグラムに仕上がっています。
胴体は描かず、頭、足、手で人を表現しています。
個人的にはバルセロナ五輪の時のピクトグラムが独自性と情熱を感じて好きですね…
まあアーティスティックすぎて判別が難しくはなってるんですが勢いが好きです(小学生の時にピクトグラムの勉強をしたらハマってしまった25歳) pic.twitter.com/3MgxnjuCdh— 浜野実/hamad_tentative (@hamad_tentative) July 23, 2021
シドニーオリンピックのピクトグラムは、自然とスポーツの融合をテーマにしています。
動きのあるデザインとカラフルな配色が特徴です。
2000年シドニーオリンピック
アボリジニーの文化に敬意を表して、伝統的な狩猟道具“ブーメラン”をモチーフとして取り入れたピクトグラム。
デザインコンセプトが金メダル🥇#Olympics #Tokyo2020 pic.twitter.com/8b0s4IQgJv
— らたか@HPB (@HPB75014959) July 27, 2021
キクラデス文明の像をモチーフにしているというアテネオリンピックのピクトグラムは、破片のようなそれぞれが不規則な形と色彩が特徴的です。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)「オリンピック・ランゲージ:デザインでみるオリンピック」
1964年の東京五輪ほか、画期的なデザイン戦略を行なった5つのオリンピックに焦点をあて、様々な実物を使って展示。写真は2004年アテネのピクトグラム。8/28まで。(編)https://t.co/16wSxNMyyL pic.twitter.com/MoULRgYPLb
— artscapeJP (@artscapeJP) July 21, 2021
中国の伝統芸術と現代デザインを融合させたピクトグラムが特徴です。
中国の伝統である篆書体(てんしょたい)をモチーフにしており、文化的な要素を取り入れた独特なデザインとなっています。
2008年の北京オリンピックのピクトグラム本当に大好きでめちゃくちゃファン(!?) かっこよくない? pic.twitter.com/XkJmFAhZTu
— 愛 (@ai__nyu_7) July 1, 2022
ロンドンオリンピックは、ピクトグラムらしい人のシルエットを用いたバージョンと、ロンドンの地下鉄網をイメージしたバージョンがあります。
やっぱりロンドン五輪のデザイン神がかりすぎてる
ピクトグラムもロゴもくそかっこいい pic.twitter.com/lnwDH3kQfI— みやた (@IDkaetazo) August 19, 2016
2016年、リオデジャネイロのピクトグラムがとてもイイ! pic.twitter.com/s8Yey6jTtn
— SONE DESIGN (@sone_design) July 31, 2014
再び東京で開催されたオリンピックでは、1964年の伝統を受け継ぎつつ、現代的なデザインが採用されました。
シンプルでありながら洗練されたデザインが特徴です。
歴代のオリンピックピクトグラムは、それぞれの開催国の文化やデザインの潮流を反映しており、時代ごとに異なるスタイルが見られます。
パリオリンピックのピクトグラムもまたそのひとつで、フランスの芸術と伝統を色濃く反映した独自のデザインとなっており、そのわかりにくさが逆に一つの個性として注目されています。
ピクトグラムとは?
そもそピクトグラムとはどんなものなのでしょうか。
今更人に聞けない!ピクトグラムとは?
ピクトグラムとは、簡単な図やアイコンを用いて情報を伝える手法のことです。
言葉を使わずに視覚的にメッセージを伝えるため、言語の壁を越えて多くの人に理解してもらいやすいという特徴があります。
日常生活でもよく見かける例として、トイレのマークや交通標識が挙げられます。
ピクトグラムは、情報を迅速かつ正確に伝えるために非常に有効であり、特に国際的なイベントや公共の場で広く使用されています。
ピクトグラムがオリンピックで使われたのはいつから?
オリンピックにおけるピクトグラムの使用は、1964年の東京オリンピックが初めてです。
この大会では、世界中から訪れる多くの観客に対して、言葉の壁を越えて競技の内容を分かりやすく伝えるためにピクトグラムが導入されました。
これが大成功を収め、以降のオリンピックでも標準的に使用されるようになりました。
例えば、1964年東京オリンピックで初めて導入されたピクトグラムの中には、競技種目を示すシンプルで直感的なデザインが多く含まれていました。
これにより、観客は一目で競技の種類を理解することができました。
例えば、
陸上競技は、走る姿を簡略化したシルエット
水泳競技は、 水中で泳ぐ人のシルエット
体操競技は、 器具を使って演技する人のシルエット
と言った、視覚的に一瞬でどんな競技なのかがわかります。
ピクトグラムは視覚的に情報を伝える手段として、そのシンプルさと直感的なデザインで、多くの人に理解されやすいという利点があります。
これらのピクトグラムは、その後のオリンピックにおいても改良されつつ引き継がれ、視覚的にわかりやすいデザインの基礎となりました。
ピクトグラムの導入によって、競技の種類やルールを視覚的に簡単に伝えることができる上、観客の理解を深めることができるため、オリンピックだけでなく他の国際的なスポーツイベントや公共施設にも広がっています。
海外や日本での評判や反応は?
パリオリンピックのピクトグラムに対する海外の反応は、非常に多岐にわたっています。
フランスでの評判
フランス国内では、パリオリンピックのピクトグラムは総じて高く評価されています。
フランスの文化や芸術を象徴するデザインが多く取り入れられているため、多くのフランス人にとって誇りとなっています。
特に、フランスの伝統的な紋章や象徴を取り入れたデザインは、視覚的にも楽しめると多くのメディアやデザイン専門家から評価されています。
・芸術性の高さを評価する声が多い
・フランス文化の象徴として受け入れられている
・デザインの細やかさを称賛
海外での評判
フランス以外の国々でも、パリオリンピックのピクトグラムに対する反応はさまざまです。
特にデザインに敏感な国々では、その芸術的な側面を高く評価する声が多く聞かれます。
しかし、視覚的なわかりやすさという点では、意見が分かれることがあります。
以下に、主な反応をいくつか紹介します。
良い評価
・フランスの伝統的な要素が取り入れられている点
・芸術的で洗練されている
悪い評価
・デザインが複雑でわかりにくいと感じる声
・直感的に理解しにくいという批判
日本での評判
日本でも、パリオリンピックのピクトグラムに対する関心は高いです。
特に、2020年の東京オリンピックと比較されることが多く、その違いが注目されています。
良い評価
・フランスらしいデザインの美しさを評価
・文化的な背景に対する理解と共感
悪い評価
・デザインが複雑でわかりにくいと感じる声
・東京オリンピックのシンプルさと比較しての批判
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まとめ
パリオリンピックのピクトグラムの特徴や、わかりにくいと言われる理由、評価についてまとめました。
ピクトグラムは、言語が異なる人々が集まる場面で視覚的なコミュニケーション手段としてとても重要な役割を果たしていますが、フランスの芸術的で伝統を重んじる要素を評価する一方で、直感的にわかりにくい部分もあるようです。
パリオリンピックは、ピクトグラムのデザインの他にも、オリンピック史上初のセーヌ川を利用した街を移動しての開会式や、建造物を楽しめる会場づくりなど、世界が注目するオリンピックです。
どんな大会になるのか楽しみですね^^